一昨日、これから着工にかかるY様邸新築工事の材木を選定しに、
スタッフ全員、田園都市計画舎のもっちゃん、材木選定人の隆英さんとで、
福井県越前市に行ってきた。
なぜ福井の越前かというと、
この地はY様奥さんのご実家でお父さんが大工さん、
大量の良い材木を持っているということ、
そして福井まで全員で足を運んだのはもう一つ大きな理由があり、
なんと、このお父さん(大工さん)
「たった一人」で昔ながらの工法で家を造っているという。
去年7月にたくさんの仲間たちが集まり行なわれた
棟上式まで約5年の歳月がかかったらしい・・・
そのお寺、いや神社、いや「一般住宅」が、これだ・・・
1(ワン)
2(ツー)
3(スリー!)
全員が、度肝をぬかれた・・・ 「これをたった一人で・・・」
玄関・・・
ホール?
ポーチ?
あっ!あれは棟木!上棟時のサインが・・・
「ヤバイぞ・・・、シャレになっていないぞ・・・、この家・・・」
「この「家」を完成させるかワシが死ぬかどっちが先か解らんわ!」
「予定は未定だわ!」
「ただただ本物を造りたい!」
そう、満面の笑顔で話すお父さん・・・いや「棟梁」、
いやいや「大棟梁」と呼ばせてもらうことにしよう!
その大棟梁に案内され敷地内にある、
「3つの作業所、倉庫」を材木選定にまわる。
そこはまるで倉庫というよりかは「宝庫」、
この宝庫の中からY様邸に使う材木を選定した。
・囲炉裏の間用の4m丸太1本と6m丸太1本
・同じく囲炉裏の間に6mの桁2本に3.6mの桁1本
・和室用の4寸柱7本と母屋用の杉5本
・居間につかう4mの米松4本
以上を慎重に吟味し選定した。
最後に大棟梁のお父さんに質問された。
大棟梁 「大工ってなんで「大」と「工」と書くか、あんた、解るかね?」
自分 「大きな工事をするという意味ではないのですか?」
大棟梁 「ハッハッハッハー!笑、違う違う!笑」
そして、最後に大棟梁が真顔で発した言葉。
「大工とはな、「大きな工夫」が必要だから「大工」、
絶対に納められないものでも決して諦めず、
工夫して必ず納める、だから「大工」と書くんだよ」。
Y様奥さんのお父さん・・・、いや・・・、「大棟梁」。
本当に凄い方でした、感動しました。
そして、あの家の竣工、心から楽しみにしています、
何年でも何十年でも待ちますから・・・。
少年だった頃の記憶がよみがえった・・・
「大工さんって凄い!」久しぶりに純粋に心からそう想った。
樂家樂座も負けてはいられない
Y様ご家族様、大棟梁とお母さん、心からありがとうございました。
大棟梁のような家を造れませんが、本物を造る気持ち、
そしてY様ご家族の幸せを願う気持ちだけは、大棟梁に負けないように、
ありがたく頂いた大切な材木たちを使い、
気持ちのこもった家を、誠心誠意、建てさせていただきます。
「生涯勉強 そして 日々精進」
NOBU