あたたかい手を差し伸べる
先日、車で現場へ向っている途中で信号待ちになり車を停車していたところ
何気なく、同じく信号待ちをしていた歩行者をボーっと見ていました。
そこには、自転車にのったおばあちゃんと、20代の男性、そして女子高生が
信号待ちをしていました。
歩行者側の信号が青になった瞬間、おばあちゃんは慌てて渡ろうとしたのか、いきなりその場で
転倒してしまいました、ずっと見ていた自分は車に乗っていることも忘れて
身を乗り出そうとしてしまいました。(車の中から助けることなどできないのに・・・)
でも、同じタイミングで右隣にいた女子高生が、間髪要れずに
おばあちゃんに手を差し伸べ、起こすのを手助けしていました。
なんて優しい子なんだと、ホッとしました。
おばあちゃん、よかったね~と思った自分と、もう一人の男性に少し腹を立てている自分が
そこにはいました。
男性はというと気づいているのにもかかわらず、なんのアクションも
起こさずただただ見ているだけでした・・・
年下の女の子が助けているのを側で見ているだけなんて恥ずかしくないのか~~!
と心の中で叫びつつ信号が青になりその場を立ち去ることになりました。
しかし、後からいろいろなことを考えていたのですが
自分がその男性の立場でどういう動きができたかとか、
もしかしたら男性は怪我をしていて手を差し伸べることができなかったのではないだろうか?
普通ならいきなり横で転倒されて、逆にびっくりしていたのではないだろうか?
その他もろもろ・・・
その男性が手を差し伸べることができなかった理由があったとすれば
果たして、自分が男性に対して抱いた怒りの感情は正しかったのか・・・・
最終的に出した結論は、人をその一瞬の出来事や、目に入ったことで
決め付けてはいけないという結論でした。
遠い昔 学生のころの事が頭をよぎりました。
自分の前を自転車に乗ったおばちゃんがいきなり転倒し
すぐに助けようと後ろからおばちゃんの手をとり自転車を起こしたのですが
そのときの、おばちゃんの反応は自分の手を振り払い
おせっかいと言わんばかりに無言で立ち去られました・・・(少し悲しかった)
人によっては良いことが、必ずしも良いことではないようだ・・・
だからその男性がなぜ手を差し伸べなかったんだ~と言う事よりも
率直に、優しい女子高生がいて、おばあちゃん良かったねということと
人に、優しく、あたたかな手を差し伸べることが出来る女の子がまだまだいる事に
安心と、喜びを感じることが出来て自分も幸せな気持ちさせてもらったことに
感謝!感謝!
日常の何気ない風景のなかに実は、いろいろな良いことや親切や思いやりがあって
まだまだ日本も捨てたもんじゃないと思う今日この頃でした。
HIROSHI