ドラマチックなお引渡し式

二月末から三月末にかけて 三件のお引渡し式がありました
「檜風呂のある高台に佇む町家」


数年前に大切な身内を亡くされ その後に新たな命 
我が子を授かった奥さん そんなタイミングで出会った
私と全く同じ境遇 そして経験の中での出会いでもあった
そこからまるで運命のように家づくりがスタート
そして 普通では決して理解できない
驚くほどの偶然 いや必然がかさなっていった
そして迎えたお引渡し式
内覧会後は深夜2時まで ご主人と語りあかした
「竹を囲んだ回廊のある家」


某雑誌を見た 奥さんからの一本の電話から全てが動き出した
お話を聞いていくうちに ご主人のフルネームを聞いて 驚いた
偶然にも ご主人は十数年前の自分の同僚だった
家づくりは本当にプライベートなお話からのスタートだった
その話を聞き これでもし満足できない家づくりをしたら 
建築業から去ろうとまで考え 覚悟した
お引渡し式 あの奥さんの涙 そして
「もう打ち合わせできないのが 寂しくて涙がとまらない」との言葉
こちらも涙をこらえるのが必死だった
「田上に佇む宿」


運命的な土地との出会いから全てが動き出した
途中段階で 当社の連携ミスで大変な不安をあたえてしまった
全てが行動 そう 全てが行動で信頼を取り戻そう
とにかく 完成時には 100%の満足をと全力で取り組んだ
会話を重ねるにつれ いつしか家づくりの話より
お互いの人生哲学や なんでもない笑顔の絶えない会話が
あたりまえに いや メインとなっていった
内覧会後 この夜の外観を眺めながらご主人が言った言葉
「これからはお客さんと建築会社のラインをはずしてつきあってくださいね」
本当に嬉しかった そう 自分がご主人に言おうと思った瞬間
ご主人が同じ言葉を発してくれたのだ
お引渡し式 最後のご挨拶でご主人
こみ上げてくる想い そして涙 ぐっとこらえ
声を詰まらせ鼻をすすりながらの言葉
「樂家樂座がこの時代に生まれてきてくれてありがとう」
スタッフ全員が ご主人の顔を直視できなかった・・・
涙をこらえるのが 精一杯だった
T様 K様 H様
私は 皆様ご家族と出会えて 本当に良かった
決して軽率な意味でとらないでいただきたいのですが
お客様というよりは 同じ生き方想いを共有している
「同志」だと信じて家づくりに取り組ませていただきました
そして 家づくりの本当の意味での完成は
数十年後に「この家を建ててよかった」と
心から言っていただける 想っていただけること
このときはじめて 「樂家樂座は完成します」
最後に一言
私は 皆様に出会えたこと
このお家を手掛けさせていただいたことを
心から 誇りに思います
そして我が子に 胸を張って
自慢したいと思います
「これからも末永いお付き合い 宜しくお願いいたします」
NOBU

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